わが家には16歳越えの猫ちゃんが2匹、15歳が1匹います。16歳はニャーニャとしまちゃん、15歳はのあるくんです。最近特にニャーニャとしまちゃんはもうシニアさんなんだな、と思わせられることが増えてきました。

今回はシニアさんのニャーニャとしまちゃんの老化度チェックと、以前わが家にいたワンちゃんの介護体験談と体験して思ったことをまとめました!
優しい性格のおばあちゃんたち
猫の年齢を人間に換算したものを調べると、猫の16歳は人間の80歳に、15歳は76歳にあたるそうです。


わが家のシニアさんたちの一日を見ると、行動自体は若い猫たちと変わらないかなと思います。ほぼ一日寝て、エサの時間になると人間のところへ「エサの時間だよー」とお知らせに来る。アイコンタクトをとると嬉しそうに見つめてくれる、ウチの子11匹の中で欠かせない存在感があります。
老化サイン、見た目チェック!
見た目による老化のサインがあるそうです。
見た目のチェックリスト
- 歯に黄ばみがある、茶色っぽくなってきた
- 太腿などが細くなった
- 被毛の色が薄くなる、顔まわりに白髪が増えた
- 被毛のツヤがなくなってきた。パサつきやすくなった
- 爪がよく伸びるようになった
- お腹がたるんできた
- 口臭が出てきた
- 目ヤニが増えた
ユニ・チャーム・ペット”猫の老化と見た目に表れる
老化のサイン”より引用 https://jp.unicharmpet.com/ja/web-magazine/e_01.html
猫ちゃんの歯磨きなど不可能に近いので、加齢とともに歯に汚れが蓄積して着色されていくのはわかります。この記事を書くにあたって2匹の歯の状態を見ましたが、2匹とも犬歯も、小さい歯もちゃんとそろっていて、着色もなく、飼い主としては安心しました。
体の大きさの変化ですが、2匹とも小柄。ニャーニャは長毛さんなので見た目大きいのですが、抱っこすると「軽い!」と飼い主が驚くくらいです。しまちゃんも余計な贅肉がついていないちょうどいい体型。それは若いころから現在にいたるまで同じようです。
このチェック項目で当てはまるのは目ヤニが増えた、というところかな。目と言えば、しまちゃんの目が若いころに比べるとちょっと窪んできたかな?と最近感じています。なので見た目がおばあちゃんっぽいです。人間もそうですが、猫ちゃんも顔の変化に年齢が表れるんですね。




2匹ともちょっとゆるふん(下痢気味のうんち)気味だったり、しまちゃんは最近オシッコが出づらい感じなので療法食デビューしたりして、体調の変化に老いを感じることが増えてきましたが、見た目はまだまだ元気で若い者には負けてないよ!



これからもふんわりした空気感でやさしいみんなのお母さん的存在でいてね!



ここからは、私がワンちゃんの介護をした体験談です。
ペットの介護・愛犬クッキーじいちゃんの想い出
現在はおりませんが、わが家では以前猫ちゃんと共に犬を飼っていて、犬は同時期に最高4匹いた頃がありました。
その中のクッキーちゃんという名前のじいちゃん犬は、ある時期を境に一気に老化が進み、歩行がままならなくなり、そのうち排泄もトイレでできなくなりました。


犬には序列意識があるといわれます。私はクッキーちゃんの中では序列が自分より下だったようで、よくうなられたり挙句の果てに噛みつかれることが多々ありました。外科にケガの手当てをしてもらいに行き、そこの看護師さんから「また噛まれたの?犬になめられとるね!」と言われ、すごく傷ついた記憶があります。
クッキーじいちゃんは元の飼い主がもう飼えないという理由で譲渡会に出され、犬好きだった父が希望してわが家に来た子でした。元の飼い主さんも一緒にわが家に来て、家の環境チェックなどをしつつ、本来ならお見合い期間などがあるのでしょうが、その方から「ご面倒でなければ、もうこのまま飼っていただいて結構ですよ」と言われ、クッキーちゃんはそのまま元の家で使っていた畳1畳もあるくらい大きなケージと共に家族入りしたのでした。
生後3年くらいの若いミニチュアダックスをなぜ手放すのかと疑問に思いましたが、元飼い主さんは理由を明言せずクッキーちゃんをわが家に置いて帰っていったのでした。
クッキーちゃんを手放した理由
家に来て早々分かったことは、クッキーちゃんは食べ物に強い執着がある子であるということでした。その頃は他にも犬が2匹いたので同時にエサをあげようとすると、大きいうなり声で威嚇し、噛みつく勢いで飛びついてきます。それが怖くてエサを落としてしまうということが何度となくあったくらいです。


他には、頭をなでてあげようとすると目を閉じて身体を縮こませる様子があることに気づきました。散歩に連れて行こうとしても外に出かけることを喜ばず、足がまったく先に進まないことから、ひょっとして散歩を知らないのかも、と勘ぐったりしました。
様子を見て私が推測したことですが、前の飼い主さんはクッキーちゃんが食に執着があるために、噛まれるなどの経験が重なり、そのため何度となく手をあげるなどの体罰をし、そういったトラブルが積み重なって散歩に連れていくなど当たり前の飼い方をすることが出来ず、でかいケージに入れっぱなしになって、このまま家で飼っていても苦痛でしかないから手放そうとしたのではないか、クッキーちゃんはそういう経緯で譲渡会に出された子だったのではないかと考えました。
幸いわが家には、たとえウー!と威嚇されても全然平気でそのままひざに乗せて可愛がるようなラブいぬガチ勢の父がおり、他の犬たちとも仲良く暮らせていたので、本当にのびのび楽しそうにしていました。わが家に来たことは正解だったと思っています。



父の口グセ「犬ん中でクッキーが一番かわいか!」
クッキーちゃんの老化
わが家に来て10年ほどたち、一番仲が良かった犬が亡くなって1年くらいたったころ、目に見えてクッキーちゃんの様子が衰えていきました。
歩き回る事が少なくなり、運動量が明らかに減りました。いつも同じ部屋にいてちょっとの距離をヨタヨタと歩くので精一杯という具合です。目に力がなく、表情はいつも口を開けてぼーっとしている感じです。
エサはどうしたか?
相変わらず食べ物への執着はありましたが、昔のような威嚇行動がなくなり、「ごはんだよー」と言っても、顔をあげてそのままでエサを待つようになりました。
歯についてですが、クッキーちゃんのお口の中は犬歯を始めとして抜けている歯が数本ありました。元気な時は勢いよくかっくらう!という表現が合うくらいのたべっぷりでしたが、介護が必要な状態になってからは勢いはあるものの、食べづらそうにしているのが分かりましたのでカリカリ少々にスープ状のウエットフードをかけてあげて、よーく混ぜて与えていました。
カリカリを柔らかくしてあげようとお湯でふやかすこともしましたが、美味しくないのか口にしてくれなかったので1回きりでやめました。
食についてはアグレッシブだったので、動けなくなる寸前まで自力で食べることが可能でした。そんな姿をみていると「これだけ頑張る姿を見せてくれるから、まだまだ元気だよね」と家族で話すこともありました。
トイレについて
ペットの老化には徘徊があったり、夜泣きがあったり、人間の老化にもあるような行動をとることがあると言われます。クッキーちゃんは足腰がたたない状態でしたので徘徊などなく、夜泣きなどもありませんでした。
しかし排泄に問題が出てきました。オシッコはシートにがんばってしてくれるのですが、ウンコはその場。その状態も以前は上等一本ウンコだったのが、ゆるふん(下痢っぽい便)を垂れ流すような状態に変わりました。
ゆるふんでおしりがいつも汚れている状態だと可愛そうなので、ゆるふんをしたらまずおしりまわりを拭いて、次はシャワーでキレイに洗い流してあげます。洗った後はワンコ用タオルで拭いて、ドライヤーで乾かします。排泄物が毛についたままだとニオイますし、その部分がただれるおそれもあるのでうんこが終ったら即行動です。
始めはバッチいなぁ、と思いながら洗っていましたが、おしりをキレイにしてあげるとクッキーちゃんの表情も嬉しそうに見えます。粗相の回数が増えていくうちに汚いという意識はなくなり、「一刻も早くきれいにしてあげないと!」という気持ちに変わっていきました。
おしめはしませんでした。ゆるふんが続くのでどうしようかと一瞬思ったのですが、おしめをつけたままだと、もっとおしりまわりの毛がゆるふんで汚れてしまうだろうし、私たちが早く気づくためにはおしめが無い方が分かりやすいと思ったからです。
老化によってうなったりすることがなくなってきたので、可愛がることが簡単になりました。若い頃よりなでてあげる回数が増え、話しかける回数が増えました。
「♪ クッキーじいちゃんはカワゆき♡ じいちゃん!ワワワンワン!」など自作のフレーズを作って歌いながらなでてあげるのが楽しみになったくらいです。
クッキーちゃんとのお別れ
クッキーちゃんの生涯の幕が下りる時は、介護といえるような面倒をみるようになってから2ヶ月くらいたったころ、結構早い時期にやってきました。
あんなに大好きだったエサを食べる量がだんだん減っていき、そして身体を自力では動かせなくなりました。なので少しでも気持ちよく過ごしてもらおうと抱っこして体位を換えたり、寝っ転がる場所をあちこち移してあげることもしていました。
昔は吠えられたくないから猫たちは犬と同じ部屋にいることがほとんどなかったのですが、この頃になると結構平気でクッキーちゃんの横を通り過ぎたりしていました。
若いころのツヤと力のある表情はもう無くなってしまっていて、目は窪んで口で呼吸をするような状態でした。
素人目にも病気ではなく老化だなと分かっていたので、病院に連れていくことはしませんでした。でもゆっくりゆっくりとその時が近づいていることはなんとなく察していました。その時をむかえるのはみんながいるときにしてね、みんなでちゃんとお見送りするからねと、クッキーちゃんにやさしくお願いしたりもして。
クッキーちゃんが旅立ったのは、みんなが家にいた夜のことでした。最後に鳴き声にならないような小さい声をあげました。「ここにきて楽しかったよ、バイバイ」って言ってくれてたのかな?と、今でも思います。
クッキーちゃんはわが家に来て間違いなく幸せだったよね。渡っていく虹の橋の向こうにはクッキーの大好きな私の父とクッキーちゃんのことが好きでしょうがなかった犬のジョイくん(ペキニーズのオス)がきっと笑顔で出迎えてくれているでしょう。わが家に来たから出会えた大切なご縁でした。
クッキーちゃんを見送ったあとの気持ち
犬や猫を飼うということは、最後まで家族として一緒に過ごし、その身体も心も大切にしてあげるという責任を持つことだと思っています。
手や足を噛まれていたころには考えてもいなかった、犬の介護。しかも、噛まれていた頃ならまっぴらごめんだった下の世話もこなし、しまいには「♪ カワゆき♡じいちゃん!」などと歌まで作って可愛がるようになるとは予想もできませんでしたが、状況的に私がしないと誰もしないだろうというところからスタートして、下の世話すら積極的に行うようになり、最期の時を心を込めてお見送りすることができた経験は、今11匹もの猫ちゃんたちを抱える私に「今度猫ちゃんを介護するときもきっとできる!」という自信を与えてくれました。
年をとったら用済みですか?
私はインスタで猫や犬の保護団体さんの投稿にイイネ!をしまくっているので、タイムラインに動物関係の投稿ばかり出てくるのですが、最近はお年寄りが亡くなったあとのペットの保護のことや飼えないからと保健所に持ち込まれるペットの投稿が多くて絶句します。
まだ保護団体さんに相談するなら良い方で、年老いて介護が必要なペットや病気を抱えて診察や手術が必要なペットを遠くに捨ててしまうような人がいたり、誰もいない家の中に置き去りにするような事案も多く見られます。
ウチに余裕があれば手を挙げて1匹でもお世話したいのはやまやまなのですが、既に11匹も猫がいて、これ以上家に入れるのが困難なので本当に残念だといつも思っています。
ペットを捨てる理由は百人いて百通りの事情があったとしても許せるものではないですが、中でも一番許せないのが「ペットが歳をとって(医療費など)お金がかかったり、面倒を見るのが大変だ。自分の視界からいなくなれ!」と年老いてヨボヨボになった子を捨てるという行為です。
捨てられて収容された犬や保護された猫の表情をみると、どの子も不安で悲しげな表情がうかがえます。その人はペットだけでなく、一緒に暮らしてきた歳月、作ってきた思い出、貴方を思うペットのひたむきな気持ちまで捨てたのです。



人間だから何してもいいなんて傲慢は許されないと思いませんか?
小さいころから一緒に過ごしてきた思い出は愛おしさにかわりませんか?
人間も動物も小さい子供時代が一番かわいいです。食べてる時でも、歩く時でも、寝ている時でもどんなシーンを切り取っても笑顔と愛をくれる存在です。
可愛いがって名前を付けて、喜びも悲しみの時も、思い出を作って一緒に過ごしてきた家族なのに、生涯の最期の最後で切り捨てられる。絶望という言葉しか浮かんでこない光景です。
動物に対してこんな残酷な仕打ちができる人ができる人が世の中に後を絶たないというのが信じられません。これは作り話ではなく、毎日のようにインスタの動物保護団体さんが事例として紹介している、本当に数多くみられる話です。
私の場合、昔はクッキーちゃんからうなられたり、噛まれたりとさんざんな目にあってきましたが、よぼよぼの姿に変った時、もう怖いとか言ってる場合じゃない!助けなきゃと思いました。そして介護をする中でどんどん愛おしさが増していきました。
クッキーちゃんはミニチュアダックスなので、おそらくペットショップで元の飼い主さん家族と出会い、気にいられて何十万円もするお金を払ってもらって家族になったのだと想像します。クッキーちゃんの子犬時代の頃を全く知らない私ですが、もしかして選んでもらったきっかけはコレじゃないのかなと思うところがありました。



クッキーちゃんは何かにつけて人をペロペロなめる子でした。
元の飼い主さんに聞いていないので全くの想像ですが、子犬の頃にショップで抱っこをした時に、きっと飼い主さん家族みんなをペロペロなめて愛嬌を振りまいていた、それが飼うきっかけではなかったかと思うのです。
子供のミニチュアダックスが、あなたが大好き!といわんばかりにペロペロ一生懸命なめてくれたら、誰だって嬉しいし、もうたまりません!だから「ペロペロなめてくれて可愛いね!この子を家で飼おうよ!」となったのではないでしょうか?
しかしその後、成長していくうちに、食べ物を前にするとアグレッシブな性格になり噛まれてしまったり、噛まれると怒ってたたいてしまい、収拾がつかなくなってお手上げになり、ケージに入れっぱなしになっていった。(想像です)
与えた食べ物の量に応じて身体が大きめのダックスに成長すると、成犬の持つ口臭やいつまでもしつこくなめられることが不快に思われ、飼おうと思ったきっかけの「ペロペロなめて可愛いね」が、もはや苦痛に変わってしまったのではないかと。
以上は全部私の想像ですが、クッキーちゃんのペロペロ癖を思うと、まんざらハズレでもない気がしています。
なので、私はもう身体が動けなくなったころのクッキーちゃんに「子犬の時、いつもペロペロして可愛いねー、クッキーは可愛いね!って言われとったろ?ペロペロ嬉しいよ、ありがとう。」と話しかけながら頭や身体をなでてあげていました。想像しかできないけれど、そうすることで子供のころから年老いた時までクッキーちゃんの生涯すべてを見つめてあげて可愛がっている気持ちになれたからです。
最後に私が思うペットに老いを感じた時に、飼い主さんが心に準備してほしい8つのことを以下の通りまとめてみました。
ペットに老いを感じたら、飼い主さんにしてもらいたい8つのこと
- もしあなたのうちのペットに老いが見えてきたら、まず絶対に最期を看取ってやると心に決めてください。
- ペットは話ができませんが、あなたは話しかけることができます。今まで以上になでたり、抱っこしてあげて、そして一方的にたくさん話しかけてあげてください。
- いろんなことが出来なくなることは当たり前だと覚えておきましょう。なんでできないの?と不安になったり怒ったりせず、「そうか、できなくなるのが当たり前だったね」と思い出せば腹も立ちません。逆にじゃあどうしてあげればいいか、あなたなりのアイディアが浮かぶかもしれません。
- これから一緒に過ごす時間は貴重品と思ってください。同じ日は二度と来ません。今過ごしているこの時間が、あとで思い返せばどれほど大切だったかと後悔しないように。
- もし最後のときが訪れたら、息遣いが聞こえなくなっても「大好きだよ、一番大好きだよ!ウチにきてくれてありがとう!毎日幸せにしてくれてありがとう!本当にありがとう!」と声をかけてあげてください。
- だんだん冷たくなっていく身体をさすってあげながら、たくさんの思い出をペットに聞かせてあげてください。その思い出話はきっとペットにも届いています。ホントね、そんなことがあったねと目を輝かせて聞いていますから。
- ペットの洋服や首輪などがあれば、可能なら一緒に火葬してあげてください。もう着せてあげられませんから。天国で着てねと一緒にお棺に入れてあげてください。飼い主さんが天国に召された後、残された人がぞんざいに捨ててしまったら寂しくないですか?ならば飼い主さんの手で一緒に焼いてあげてください。
- もしもあなたが50歳以上だったら、もう新しいペットを迎えるのはやめてください。もしあなたが先立ったら、その子は行き場をなくして身を裂かれるようなつらい思いをするかもしれませんから。どうしても、という時は保護団体さんに相談をして、ペットの一時預かりさんをしてみてください。里親がみつかるまでの短い間の家族ですが、幸せへと旅立つペットのお世話ができます。



長文になってしまいましたね!おつきあいくださり、ありがとうございました。ちなみに私は11匹を見送るまでは絶対に死なないと決めています!よって健康第一です。
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