【猫 TNR】窓際のハーフちゃん その3

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避妊手術を終えた翌朝、約束の時間にハーフちゃんが帰ってきました。

「妊娠はしてませんでした。8ヶ月くらいの子ですね。健康面で特に気になるところなどはありませんでした。お腹がすいていると思いますので、エサを食べさせていいですよ」とクリニックの方から言われ、まずは猫部屋のケージへ連れて行きました。

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目次

手術翌日のハーフちゃん

左耳をカットしてさくら猫になりました。

不妊手術は全身麻酔です。子宮と卵巣を摘出したのでハーフちゃんの身体には安静が必要と言う気持ちと、すぐにお外に出して傷が化膿したら大変だからという思いがあり、この日一日はハーフちゃんを今後どうするかを考えつつ、家で休んでもらうことにしました。

スペイクリニックで今回かかった費用

ケージの中の猫

3段あるケージの中にトイレと水、そしてフードを入れて鍵を掛けました。

わが家では猫ちゃんを保護した際、まずはトイレを覚えてもらうため一週間くらいはケージの中で過ごしてもらうようにしています。また先住猫が興味をもって近寄り、「フー!!」とか「シャー!!」とかお互いに威嚇してもケンカできない距離で慣れてもらうためです。

ハーフちゃんには怖いことばかりで…

ケージに入れてすぐ、

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「ハーフちゃん、頑張ったね。お外は雨だし、まだお腹が痛いだろうから休もうね。」

と、優しく声をかけました。

春が近いとはいえ外はまだ寒いので、暖房の効いた部屋でゆっくり過ごしてもらえればと思いました。でも、昨日から捕獲されたり、手術を受けたりと怖い体験ばかりしてきたハーフちゃんにとってこの状況は想像を絶する怖さだったようで、ケージの中に入れて早々おもらしをしてしまいました。

おもらししちゃったハーフちゃん。ごめんね、怖かったんだね…

慌ててオシッコをキレイにし、すぐにペットシーツをケージの中に敷きました。

ハーフちゃんは昨日朝から何も食べてないのでお腹が空いているはずでしたが、用意したフードには手を付けずにケージの中で居心地悪そうに身を固くしているばかりでした。

お外の猫ちゃんと私の距離

私は外出時に猫ちゃんを見かけたら小分けされているカリカリを(周囲を気にしながら)与えたりしているのですが、この行為も果たして良い行為かなと思うことがあります。

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その子が地域猫の場合、いつもエサをあげている方にとっては迷惑な餌やりかもしれないからです。

初対面からスリスリ寄ってきてお腹を見せる猫ちゃんもいれば、人間を警戒している猫ちゃんもいます。最初から友好的な子は仕方ないとして、私はエサをあげている家の周りの猫ちゃんについては、なでたり、抱っこしたりなどのスキンシップはほとんどしません。(ハーフちゃんには名前を付けてますが)

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お外に生きる猫ちゃんがフレンドリーな子だと、悪い人間に出会った時、最悪の事態を招くこともあるからです。

残念なことに動物を虐待する人間はたくさんいます。Xやインスタなどで猫の譲渡をされている方が心を込めて託した子が悪意のうちに殺されてしまったという例を少なからず目にします。

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たとえエサをもらうことはあっても、簡単に人間に心を開かないままでいることがその猫のためになると思っています。

このブログを見てくださる方も猫好きな方が多いのではないかと思いますが、ご自身の近くの猫ちゃんとの関係をどうしたいか考えるときがあれば、ぜひ猫本位で考えてあげてください。引っ越しなどであなたがその関係から離れる時に猫ちゃんにつらい思いをさせないためにもです。

エサをあげているのに懐かない、といって嘆く方もいますが、家の子にする気がないならエサをあげても懐かせないのが猫のためだと思います。

ハーフちゃんと私の距離は

ハーフちゃんと名付けてはいますが、TNRをするまでその体に触ったことは一度もありませんでした。また、ハーフちゃんは窓から家を覗いていたとしても中に入ろうとすることはなく、エサをあげていてもスリスリ寄ってくることもありません。名前を呼ぶとたまに「ミー!」と返事をしたりしますが、そもそも内気な性格だなと思える様子もあり、私との間には距離があると感じています。

サビ猫ってこんなに可愛いんですよ!

ハーフちゃんをどうするの?

確定申告前だったので入力などをしながら時々ハーフちゃんの様子をそっと伺うと、夕方ごろにはあげていたエサの半分くらいがなくなっていてホッとしました。ゆったりしたBGMで家の猫たちが3匹ずつくらい身体を寄せ合って眠る中、ハーフちゃんもさすがに疲れたのか身体を小さくしながら眠っていました。

夕方にはエサが半分くらい減ってました!

12匹目にするか?お外の世界に戻すか?

みんな気になってます。

夜のエサをあげる時間になる頃にはバラバラに過ごしていた猫ちゃんズが猫部屋に集合してハーフちゃんがいることを気にしながらもいつも通りワイワイガヤガヤ、餌を食べます。

いつもはケージで食べているぼくちゃんとオセロもみんなとご飯を食べています。
ハーフちゃんもエサを食べています。

不妊手術の前の日から雨が降っていましたが、明日は晴れるという予報がでています。

ケージで守られているハーフちゃんに対して威嚇をする猫はおらず(あのボス猫ミニョンも。)、他の猫がエサを食べだしたら自分も食べる様子を見て、ハーフちゃんがもしウチの子になったとしても、他の子はケンカを仕掛けたりしないかもと思いました。

猫11匹お世話係

みんなと一緒にいる空気に違和感がなかったからです。

そして、ハーフちゃん自身が猫ちゃんズたちに興味があるから何度も窓越しに部屋を見に来てくれて、全く知らない仲ではないからです。お互いが気になる間柄であり、ハーフちゃんはまだまだ子供のような存在でもありますし、わが家ではこれまでどんどん仲間が増えていってもみんなが受け入れてくれたという歴史があります。

そして私自身がハーフちゃんが可愛くてしょうがなく思えていました。

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でも私の収入では11匹が限界かも?同居する母の説得も悩ましいところです。

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ペットを飼うには最低3つは条件があると思います。お金、ペットへの愛、責任感です。

衝動的に流されて生き物を飼うのは、ペットにも飼い主にも悪い結果をもたらします。朝まであと半日の間に、飼い猫にするかお外の世界に戻すかを決めないと。

ずっと戸惑っているような表情でした。

ハーフちゃんにとって幸せはどっち?

夜になり、ケージにいるハーフちゃんの名前を呼んで顔を見ると心配そうな戸惑っている表情です。時折「ミー」と鳴くのですが、それは決して甘えてるような声では無く、呼びかけに応じた返事でもなさそうでした。

今回クリニックに行く前に初めてハーフちゃんの身体を触りました。野良猫だから爪が伸びているのは当然なのでひっかかれることは想定していましたがそんなことは無し。そしてその時噛まれることも考えられましたが、実際にはハーフちゃんが私を噛むようなことはなかったので攻撃性については特に感じられませんでした。

毎日必ず窓際にやってきて、わが家の様子を眺めているまだ8ヶ月の可愛い女の子です。

ケージにいる間は暖かい部屋で外敵を気にせずに過ごせます。それは猫にとって幸せだと私は思っているけれど、ハーフちゃんにその気持ちを分かってもらうには保護したとして時間がかかるかもしれません。ケージの中での心配そうな表情と鳴き声が私に刺さります。お外の世界がこれまでの彼女のすべてだったのです。

ハーフちゃんを保護をして、団体さんや長崎市が主催する里親譲渡会に連れていくという選択肢もありますが、たまたまこの時期に開催される譲渡会はありませんでした。

下した決断は

翌朝、いつものように猫のトイレ関係の掃除を済ませ、11匹の猫ちゃんズとケージのハーフちゃんにエサをあげました。

かわいいなハーフちゃん!

完食はしないで少し残したけれど、ハーフちゃんもたくさん食べてくれました。ケージの中で小さく縮こまっている姿を見て、

ねこ11匹お世話係

「もうお外に返してあげよう」

と、やっと気持ちが固まりました。ハーフちゃんの表情がやっぱり悲しそうに見えたからです。「ミー!」と鳴く声も心なしか、助けてと言っているように思えました。

R(リターン)する。

窓から外の世界に帰ります。

窓を開けて他の猫が出ていくと大変なことになるので、まずは11匹をちゅーるで部屋から追い出してからハーフちゃんを窓からお外に返してあげました。

私が一方的に想いを寄せていたので、帰っていく姿を見るのは辛かったです。この窓の中から入って起こった出来事はハーフちゃんにとって怖いことだらけだったので、もうこの窓を覗きに来ることもないかもしれないなと思いながらハーフちゃんを見送りました。

これが最後だったらいやだな。。。

全く縁が切れたわけではないです。ウチの家の周りが縄張りなので、外猫にエサをあげているうちはきっとまたエサ場に顔を出してくれるでしょう。ただ窓の中の世界はコリゴリと思っているかもしれませんよね!

またね、ハーフちゃん

その後、ハーフちゃんは2日間、顔を出してくれませんでした。

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やっぱりトラウマなのかも⤵

その後パソコン入力などをしながら、心はハーフちゃんの再訪を待つ私がいました。「怖い思いしたんだもんね、近寄りたくないよね」、来なくて当たり前と自分に言い聞かせながらも、ひょこっと現れるのを期待したりして。

来てくれた!!!

久しぶりに来てくれたのは夜でした。

ねこ11匹お世話係

良かった!また会えた。

返事はなくとも一方的に話しかけ、窓も少し開けてはみたものの当然入ってきてくれず、ものの2分ほどの再会でしたがどれだけ嬉しかったことでしょう!

さっさと屋根から降りていく後ろ姿を見ながら、「また絶対に来てね」と一方的に約束をしました。

外から発情期を迎えた子の鳴き声が聞こえてきます。今回救えたのはハーフちゃんだけ。葛藤がありながらもTNRを成功させることができました。

ねこ11匹お世話係

お外の猫ちゃんズよ。みんなを一気に手術はできないけど、おばさんは頑張るからね!

今回のハーフちゃんの体験談、TNRをお考えの方はぜひ参考にしてくださいね!

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