40年間、ねこが怖くて犬派でした。
14年前の梅雨の時期に家の裏から子猫の鳴き声が聞こえました。その日はそのままにしていたのですが、翌日も聞こえたのでどうしても気になり、見に行くと黒い子猫が物陰で鳴いているのに気づき、恐る恐るエサになりそうなものを近くに置いた…というのが、私と猫の生活の始まりでした。
黒猫にゃーにゃ
そのうちいなくなるだろうと思っていました。でも夜になるとエサが欲しいと鳴く声がするので、それならばと猫用のカリカリを買いました。私は猫が怖かったので近寄れず、遠いところにエサをおいて逃げるようにその場を離れ、猫も私が近寄ると「シャー!!!!」と威嚇していたので、あくまでエサだけの付き合いといった関係でした。
そのうちエサを朝晩あげるようになり、シャー!!の頻度も減ってきたので「餌付けできそうだから、懐いてきたら里親探しに出そう」と家族と相談しつつ名前がないと懐いてくれないよね?ということで「にゃーにゃ」という名前にしました。しかしこの段階でも私はまだ猫が怖かったのです。
猫に引っかかれたトラウマ
なぜ猫が怖いかというと、幼少の頃、猫を10匹以上飼っていた祖母の家に遊びに行ったとき、猫と遊ぶつもりが嫌がられ、爪でひっかかれてしまったことがトラウマとして記憶されていたからです。
その時から私の中で、猫は恐ろしい生き物で一生歩み寄ることはないと思っていました。わが家は犬派で「にゃーにゃ」が来た頃も犬を2匹飼っていたので猫を飼うという考えは全くありませんでした。
猫のおもちゃで少しづつ歩み寄る
当時無職だった私は、朝のエサが終わった後、お互いの関係を良好にするため猫と遊ぶ時間をとることにしました。「にゃーにゃ!」と裏口に向かって呼ぶとしっぽをたててゆっくりと私の方に猫が歩み寄ってきます。
いつか私を引っ掻く時が来る、と内心思っていたので猫のおもちゃを使って遊んでも心から楽しめませんでした。少しずつ距離が縮まっていても逃げたいという思いがまだありました。頭をなでる、のどをさすってゴロゴロ言わせるのも勇気がいる行為でした。
遊ぶようになってからはさすがに「シャー!!」と言われることはなくなりましたが、私自身は猫を信用していなかったのです。
勇気をだして抱っこしてみたら?
梅雨の時期に出会ってから、季節は8月のお盆を迎えたころに移ります。親戚の家に行った際に「にゃーにゃ」の話しをし、触れるようになったけれども抱っこなんて引っ掻かれるから恐ろしくてできないという話をしたところ、猫を飼っているその人から「懐いているから触っても、だっこしても大丈夫だと思うけど?」と私からすると驚きの返事がありました。
実はこの少し前に、家で保護した犬からかみつかれて病院に行き、看護師から「犬にナメられてるのよ。」などと言われ、犬にナメられている私は猫にもナメられるに違いないと更に思い込んでいました。「多分大丈夫だから、やってみたら?」この一言が私の背中を押してくれました。
会いたかったんだよ、にゃーにゃ
朝のエサのあと、いつもならおもちゃで遊ぶ場面ここでで「にゃにゃー!」と声をかけ、顔を見ると満足そうな表情だったので思いきって後ろから抱っこしてみました!
暴れる!大騒ぎする!!引っ掻く!!ということはなく、腕の中でおとなしくしている猫。親戚のアドバイスは本当でした。
「にゃーにゃ!会いたかったよ、会いたかったんだよ。」抱っこした時に自然にこう言っていました。
少しすると、早く下ろしてほしいと体をよじってきたのでゆっくりとおろしてあげましたが、その間「にゃーにゃ」は全然抵抗することなく私に身体を預けてくれたのです。
このとき、まるで霧が一瞬で晴れたような清々しい気分になりました。そして私の猫ギライ、猫怖いは完全に払しょくされました。
40年間にゃーにゃを待っていたのかもしれないな。
結局愛着がわいて里親探しをせず、「にゃーにゃ」は犬派だったわが家で初めての猫として家族の一員になりました。大きくなる過程で避妊手術をしたあとは大きな病気にかかることもなく、「にゃーにゃ」は14年目の今も元気にのんびり毎日を過ごしています。
普段はおとなしく、気分がいいときはシッポをたてて澄ました顔で優雅に歩いてくる。嫌なときは「イヤー!!!」と、鳴いて自己主張をする。「にゃーにゃ」はわが家の自慢のレディです。
私はにゃーにゃを抱っこするときはいつも「会いたかったよ、会いたかったんだよ、にゃーにゃ」と言います。
その言葉は私が40年、にゃーにゃに会うのが運命だったから出てきた言葉で、もしかしたら私の中の潜在意識が言わせたものかもしれないと思っています。
それから13年、全部で11匹に増えました!
皆さんの猫ちゃんとの出会い、家族入りしたエピソードはどんなSTORYですか?
うちには他に10匹猫ちゃんがいますが、それぞれのSTORYがあり、みんな大切な家族です。
このブログでは、わが家の猫11匹との暮らしや14年の間に知り得た猫と上手に暮らしていくためのポイントや情報をわが家の猫ちゃんの写真と共にお伝えしていきます。
お時間のある時、よかったら覗いていってくださいね。
長文のプロフィールにお付き合いくださいまして、ありがとうございました!
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